「AIを導入したら、また社員に何か言われるんじゃないか」
そう考えて、手が止まっていませんか。事業承継から日が浅い今、社内での立場はまだ盤石とは言えません。
特に、創業当初から会社を支えてきた営業部長のような存在がいると、新しいことを提案するたびに「若造がまた思いつきで」と思われていないか、気になってしまうのではないでしょうか?
「嫌われる」という思い込みの正体
多くの二代目社長は、「AIを入れる=社員に嫌われる」と考えています。
しかし、これは正確ではありません。社員が嫌うのは、AIそのものではありません。では何だと思いますか?
それは、自分に相談も説明もなく、上から一方的に決められることです。同じAI導入でも、事前に一言相談された社員と、いきなり「来月からこれを使ってください」と告げられた社員とでは、受け止め方がまったく違いますよね。嫌われているのは変化ではなく、変化の「伝え方」なのです。
実際、AI導入に成功している会社ほど、AIという道具の性能の良し悪しではなく、導入前の一対一の会話に時間をかけているのです。
ベテラン社員が本当に恐れていること
営業部長のようなベテラン社員が心の中で恐れているのは、実は仕事を失うことそのものではありません。もっと具体的で切実な「恐怖」です。
- 自分の三十年分の経験や勘が、若い社長や新しい道具によって「不要なもの」にされること
- これまで自分がやってきたやり方が、遠回しに否定されたと感じること
- 会社の中での自分の居場所が、少しずつ小さくなっていくこと
- 後輩や若手の前で、自分だけが時代遅れの人間として扱われること
例えば、ある卸売会社の営業部長は、AI導入の話を聞いたとき、真っ先にこう漏らしたそうです。「俺の三十年は、もう要らないってことか」。この一言に、ベテラン社員の本音が集約されています。表面上は反対意見を言わなくても、心の中でこうした不安を抱えているベテラン社員は少なくないと考えた方がいいです。
「若造」と言われる社長・言われない社長の違い
同じようにAIを導入しても、「また思いつきで」と言われる社長と、「今度は違うぞ」と受け止められる社長がいます。
その違いは、能力でも人柄でもありません。最初の一歩を、誰のために踏み出すのかという順番です。
「効率化のため」「会社の生産性を上げるため」と切り出す社長は反発を招きやすく、「あなたの三十年分の経験を、会社にきちんと残すため」と切り出す社長は、同じ提案でも受け止められ方が変わります。伝える順番と言葉を変えるだけで、社員の反応はまったく別のものになるというのが想像がつきますよね。
変化を起こせる社長に共通していること
事業承継直後に社内の空気を壊さず変化を起こせている社長には、ある共通点があります。
それは、いきなり答えやツールを持って行かず、まずベテラン社員一人ひとりの話を聴くところから始めているということです。「何に困っているのか」、「何を大切にしてきたのか」、それを丁寧に聴き取ってから初めて、AIという道具を提案します。
この順番を間違えなければ、老舗の会社であっても、AI導入は決して社員から敵視される話にはなりません。
逆に、この順番を飛ばしてしまうと、どれだけ良いツールを選んでも、どれだけ丁寧なマニュアルを用意しても、現場には浸透しません。社員が動かないのは、道具が悪いからでも、社員が不勉強だからでもなく、社長が「一方的に決めた人」として見えてしまっているからです。
まずはその見え方を変えることが、老舗の会社でAI協働を進めるための、最初にして最大のポイントになります。
次章からは、この「聴く」ことを起点にした、具体的な進め方をお伝えしていきます。属人化した業務の洗い出し方から、ベテラン社員を味方につける伝え方まで、一つずつ順を追って解説していきます。
記事を読んで「うちも当てはまる」で終わらせず、今日から一歩を踏み出せるように——
そんな方のために、今すぐ使える【無料5大特典】をご用意しました。
【特典1】「うちの会社、何年もつ?」属人化・退職リスク診断シート
【特典2】ベテラン社員の本音を引き出す「二回対話」ヒアリング台本
【特典3】「時間泥棒業務」発見シート
【特典4】ベテラン社員を”敵”から”推進役”に変える巻き込みトーク集
【特典5】四〜八週間で結果を出す「小さく試す」実行プランシート
メールアドレスだけで今すぐ受け取れます

コメント