ここまで、聴くこと、選ぶこと、巻き込むこと、試すことを、一つずつ丁寧に見てきました。それぞれの記事で、具体的な会社の実例も交えながらお伝えしてきました。
最後のこの章では、少し視点を変えて、その先にある未来について考えていきます。
二つの未来、どちらを選ぶか
会社の五年後には、大きく分けて二つの姿があります。一つは、属人化を解消し、社員が安心して働ける仕組みを整えた会社の姿。もう一つは、何も変えずに、これまでと同じ延長線上を歩み続けた会社の姿です。
今日の一つひとつの選択が、そのどちらに向かうかを決めています。特別な事件が起きるわけではなく、日々の小さな選択の積み重ねが、いつの間にか大きな差になっているのです。
この二つの差は、今日明日ですぐに現れるものではありません。しかし、五年、十年という時間軸で見たとき、その差は取り返しがつかないほど大きなものになっていくのではないでしょうか。
この章で見ていく、五つの視点
これまでの章で積み上げてきた考え方が、実際にどんな未来につながっていくのか、この章では次の五つの視点から具体的に見ていきます。聴くこと、選ぶこと、巻き込むこと、試すこと。これらを積み重ねた先に何が待っているのか、ここから具体的に描いていきます。
- 属人化を解消した会社が、五年後に取引先から得ているもの
- ベテラン社員が「この会社に残ってよかった」と感じる、その瞬間
- 何も変えなかった会社が、静かに市場から消えていく現実
- 二代目社長が「自分の代でよくなった」と胸を張れる会社の姿
- そして、ここから先、社長がまず最初にすべきたった一つのこと
これらは、それぞれ独立した話に見えて、実は一本の線でつながっています。順に読み進めることで、一つの物語として頭に入ってくるはずです。
これらは、脅すためのものでも、キレイごとを並べるためのものでもありません。実際にこの道を歩んだ会社と、歩まなかった会社の、どちらもある現実です。どちらの道を選ぶかは、最終的にはあなた自身の判断に委ねられています。だからこそ、正直な現実として、両方の姿をお伝えしたいと思います。
未来を描くことの、本当の意味
これまでお伝えしてきた聴くこと、選ぶこと、巻き込むこと、試すこと。これらは、それ自体が目的ではありません。あくまで、会社と社員が共に良い未来を迎えるための手段です。手段を目的に取り違えてしまうと、なぜこれをやっているのかという原点を見失ってしまいがちです。手段の先にある景色を、常に思い描いておくことが大切です。
手段だけを覚えても、その先にある未来の姿が見えていなければ、途中でくじけてしまうこともあるでしょう。困難にぶつかったとき、この先に何が待っているかを知っているかどうかで、踏ん張れるかどうかが変わってきます。誰しも、先の見えない道を歩き続けるのは苦しいものです。
だからこそ、この最後の章では、あえて未来の姿を先に描いてから、具体的な現実を見ていきます。
この章を、行動への最後の後押しに
ここまで読み進めてくださったあなたが、もし二代目社長なら、すでに変化への一歩を踏み出す準備が整っているはずです。
この章が、その一歩を後押しする最後の材料になることを願っています。知識としてだけでなく、明日からの行動として持ち帰っていただければ幸いです。この一連の記事が、あなたにとって最初の小さなきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。
次の記事から、実際に属人化を解消した会社の姿を、具体的に見ていきます。この一連の記事の締めくくりとして、最後までじっくりとお付き合いください。ここまで歩んでこられた道のりの先に、どんな景色が待っているのか、一緒に確認していきましょう。
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